部門紹介
栄養管理科
「食」で心と身体を癒します
当院では、正しい栄養管理が病気の治癒力を高めることに早くから着目し、1999年から病棟に管理栄養士を配置し、毎日の回診へ同行したり毎食の食事摂取量を確認したりと、他職種と連携しながら入院患者様の栄養管理に力を入れてきました。また「病態に合わせた食事」をしっかり食べてこそ、栄養管理ができると考え、当院では献立作成から調理・提供まで栄養管理科のスタッフが担う給食直営で運営しています。患者様からは「食材が豊富でとても美味しかった。前向きにがんばれそう」「入院生活で食事が楽しみでした」などのお声をいただいています。
また、退院後も継続的な栄養管理が重要と考え、外来の各診療科に担当の管理栄養士を配置しています。ひと月500件以上の個別栄養指導や、腎臓病や糖尿病(生活習慣病)の調理実習も行っています。疾病の治療という観点だけではなく、合併症予防や健康教育にも力を入れています。
給食管理
患者様の楽しみになるような食事作りを目指しています
当院の給食管理は直営で行っています。献立・発注・調理などすべての工程を当院のスタッフが担っています。お米は宮城県産の「ひとめぼれ」を使用し、四季折々の食材を用いて、患者様からも「おいしい」と評判の自慢の給食です。また、厨房スタッフがそれぞれ持ち回りで月に1回の行事食を考案し、お盆には「ずんだ和え」、秋には「はらこ飯」など郷土食も取り入れています。
患者様の病態に合わせた食事、また嚥下調整食分類※に対応した食事を提供しています。
今後も患者様の治療の一助となるよう、「おいしい食事」を厨房スタッフ一丸となって提供してまいります。
- ※日本摂食嚥下リハビリテーション学会分類2021による
行事食 水無月御膳
なめらか食
(学会分類・コード3嚥下調整食)
病棟
栄養管理は、大切な治療の1つです
栄養状態の悪化は、治療の遅延や感染症の発症など、多くの弊害をもたらします。 当院では、患者様一人一人の食事摂取量を確認し、体組成の測定や採血結果などから、栄養状態の評価を行っています。「食べる事」は栄養管理を行う上では大切な事であり、管理栄養士、言語聴覚士、看護師の多職種で、患者様の食事摂取状況の評価を行うミールラウンドを行っています。食事摂取量が少ない方へは、対応可能な範囲で個別に相談しながら食事内容の変更を行っています。
また、入院中や退院時に栄養指導を行い、退院後も外来で定期的に栄養状態をフォローできるよう努めています。
ミールラウンド
食事摂取状況確認
消化器・糖尿病内科外来
毎日の生活の中での「治療・予防」をサポートします。
糖尿病内科では、受診毎に生体インピーダンス法で体組成の測定を行い、その変化や当日の採血データを基に栄養指導を行っています。糖尿病などの生活習慣病は、日常生活が治療や予防につながるため、患者様が正しく病態を理解し納得して治療に取り組むことが大切です。患者様の理解が深まるよう、『永仁会だより』などの資料媒体を用い、また調理実習も行いながら、さまざまな角度から患者様の療養生活をサポートします。
消化器科では、胃がんや大腸がん、乳がんなどの術前術後、またがん化学療法中の方の治療をサポートするため、継続的に栄養管理を行っています。他にも、二次検診の方々を対象に、予防的な栄養教育にも力を入れています。
栄養指導風景
医師監修の下作成した『永仁会だより』
腎臓内科外来・人工透析室
制約がある中でも食の楽しみを・・・
保存期(透析に入る前)から透析期の栄養管理を行っています。
保存期では、腎臓病悪化の抑制のため低たんぱく食事療法を取り入れ、治療効果をあげています。患者様個人に合わせた個別栄養指導の他、低たんぱく食調理実習も行っており、ホームページには、過去に行われた調理実習のレシピを載せています。
透析期では、患者様の変化を見逃さないよう担当制で栄養管理を行っています。合併症を防ぎ健やかな透析ライフを送るために、他職種と一緒に支援しています。また、当院では透析中にほとんどの方が食事を摂られます。希望の方には、食事療法の参考となるよう当院で手作りの「透析弁当」を提供し、毎月の行事食やセレクト食なども取り入れ、患者様からも喜ばれています。
ホームページ 動画レシピ
透析弁当(七夕御膳)
認定資格
- 管理栄養士 13名
- 調理師4名
- 日本糖尿病療養指導士
(日本糖尿病療養指導士認定機構認定)8名 - NST専門療養士
(日本臨床栄養代謝学会認定)4名 - 病態栄養専門管理栄養士
(日本病態栄養学会認定)2名 - 腎臓病病態栄養専門管理栄養士
(日本病態栄養学会認定) 1名 - 腎臓病療養指導士 2名
業務実績(2021年以降のものを抜粋)
- 研究活動
- 日本病態栄養学会、日本透析医学会、日本腎栄養代謝研究会、日本糖尿病学会東北地方会等で発表
- 掲載論文
- 日本病態栄養学会会誌25(3);239-247 2022
- 「肥満2型糖尿病におけるSGLT2阻害薬と食事療法併用による減量効果~糖質摂取量に着目して~」
- 執筆活動
- 2022年「臨床透析」透析患者の栄養状態と生活評価、 2023年「透析ケア 2023年冬季増刊」等
- 講演活動
- 東北生活文化大学特別講義、仙台青葉学院短期大学特別講義、宮城県栄養士会専門研修会講演、県北CKD医療連携セミナー等で講義・講演
- 実習生受け入れ
- 臨床栄養師研修(日本健康・栄養システム学会)、「職業実践力育成プログラム」臨床研修、実践栄養管理実習
診療受付
- 診療日
- 月曜日~土曜日
- 診療時間
- [午前]8:30~12:00
- [午後]13:30~17:00
- ※ 各科・部門ごとに異なります。
詳細は下記よりご確認くださいませ。